CD : Liadov : Piano works Yoko Kikuchi(OKKO)

リアドフ/ピアノ作品集
使用楽器はグロトリアン・スタインヴィッヒ。各音域がそれぞれ別の音色を持ち、軽く澄んだ響きは古き良きサロンの音楽に最適。レース刺繍のように、薄く柔らかい残響は実に魅力的だ。当然のことだと言わんばかりに、さりげなくこの楽器を選び、余分な自己主張なしに作曲家の魅力を引き出すところに、菊地洋子という人の非凡な知性が感じられる。（2007年音楽現代、白石智雄）
 
リアドフ（1855−1914）はロシアの最も才能ある作曲家と呼ばれた。この作品集の中の小さい作品に出会った時、まるで玉手箱を開けた時の少女のような、みずみずしい感覚に包まれた。（菊地洋子）